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2023 年度 研究成果報告書

脳内全細胞を対象とした自閉症・統合失調症の新規創薬ターゲットの同定

研究課題

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研究課題/領域番号 21K07820
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
研究機関神戸大学

研究代表者

野村 淳  神戸大学, 医学研究科, 学内講師 (70406528)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード神経発達症 / 疾患モデル / 染色体操作 / コピー数多型/CNV / 自閉症 / 統合失調症 / 電気生理 / オルガノイド
研究成果の概要

1q21.1染色体領域は約1Mb, 8遺伝子を含む領域であり,これまで統合失調症,注意欠陥多動性障害(ADHD),自閉症との関連が報告されている.今回本染色体領域の疾患モデルとして,ヒトES(胚性幹)細胞を基に1q21.1欠失(1q21.1del),1q21.1重複細胞(1q21.1 dup)を作製し疾患表現型の解析を実施したところ,1q21.1del細胞が神経細胞への分化が亢進する一方,1q21.1dup細胞では抗神経細胞分化,すなわち幹細胞の性質を強く保持する傾向が認められた.さらに電気生理学的特性として,両神経細胞はコントロール細胞に比べスパイク,バースト頻度の顕著な上昇が認められた.

自由記述の分野

脳神経科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

1q21.1染色体領域は,統合失調症,ADHD,自閉症等様々な精神疾患,神経発達症との相関が示唆されているにもかかわらず,疾患に至るメカニズムが不明であった.今回,疾患の基盤と考えられる脳内神経細胞および神経幹細胞の表現型を明らかにすべく,(1q21.1欠失および重複)細胞モデルを作製,モデルを用いた疾患表現型解析を実施した.神経幹細胞では1q21.1欠失で易神経分化,1q21.1重複では抗神経分化特性と真逆の表現型を認めた一方,電気生理特性はともに発火頻度が高いという結果が得られた.細胞モデルというシンプルなモデルのメリットを生かし,1q21.1領域が直接関与する疾患表現型を明らかとした.

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公開日: 2025-01-30  

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