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2022 年度 実施状況報告書

新規PIK3CD遺伝子変異によるSLE発症機構を解明する

研究課題

研究課題/領域番号 21K07850
研究機関大分大学

研究代表者

清田 今日子  大分大学, 医学部, 医員 (30774492)

研究分担者 井上 真紀  大分大学, 医学部, 講師 (20726913)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードPIK3CD / SLE / 機能獲得型変異 / 細胞内代謝
研究実績の概要

新規PIK3CD遺伝子変異を導入した細胞株を用いて、シグナル経路の探索と機能解析を行なった。
PIK3CD遺伝子の機能獲得型変異では、mTOR経路の活性化亢進の報告があり、自身のこれまでの研究でもAKTのリン酸化の亢進を確認している。
また、PIK3CD遺伝子の機能獲得型変異では、免疫老化のために免疫不全となることが報告されており、免疫老化の場合は、細胞内代謝で解糖系が亢進することが知られている。そのため、PI3K/AKT/mTOR経路以外の経路の探索の前に、新規遺伝子変異を導入した細胞株を用いて、グルコースの取り込みについて解析を行った。その結果、解糖系の亢進が生じており、Glut1の発現も亢進していた。
解糖系の亢進に関して、酸素消費速度についても検討を行ったが、それについては、一貫したデータが取れなかった。測定の時間や刺激についての条件検討が必要と考えている。
In vivoモデルとして、ゼブラフィッシュを用いた実験も行ったが、ヒトPIK3CD遺伝子を全身に発現させるとWTに対しても毒性があり、腫瘤形成をしたために十分な機能解析ができなかった。そのため、リンパ球に特異的に発現させるモデルフィッシュを作製したが、発現が一定せず、十分な解析ができていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

一時研究を中断していたために細胞の状態が不良であり、細胞株の作製を再度行っていることもあり、予定よりもやや遅れている。また、ゼブラフィッシュを使ったモデル動物では、モデル動物の作製はできたが、十分な解析ができていない。

今後の研究の推進方策

PIK3CDの新規変異が細胞内代謝に変化を及ぼしている可能性があり、それについて再現性を確認するとともに、それによって、細胞の分化に変化が生じていないかの検討を行う。
ゼブラフィッシュを用いた実験を予定していたが、血球特異的に遺伝子を発現するゼブラフィッシュでの解析が進んでいないために、マウスのプライマリー細胞を用いて実験を予定している。

次年度使用額が生じた理由

2022年度は、産休・育休をおよそ9か月間取得したために実験を中断していた。そのため、次年度の使用額が生じた。現在、復職をし、研究を行なっており、中断していた時期に予定していた実験も併せて研究を行う予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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