研究代表者は、原因不明の神経発達障害の成因を明らかにするため、これまで数千例の患者のゲノムコピー数解析を行ってきた。その結果、疾患の原因遺伝子の同定に繋がるような貴重な染色体微細異常を数多く報告してきた。その中にはこれまでに知られているメカニズムだけでは説明しきれない複雑な染色体構造異常が存在することから、それらのメカニズムを解明するための研究に取り組んだ。その結果、欠失や重複が近傍に隣接する場合、互いに関連したより複雑な構造異常を来していることなど、これまで知られていないメカニズムが明らかになった。そして切断点にはレトロトランスポゾン由来に反復配列がしばしば関係していることを明らかにした。
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