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2021 年度 実施状況報告書

筋芽細胞増殖因子のDp71abを発現させる化合物の探索・同定

研究課題

研究課題/領域番号 21K07875
研究機関神戸学院大学

研究代表者

松尾 雅文  神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 特命教授 (10157266)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードジストロフィンDp71 / 筋芽細胞増殖因子 / エクソンスキッピング / ミニ遺伝子 / デュシェンヌ型筋ジストロフィー
研究実績の概要

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(D M D)は、進行性の筋萎縮症で筋芽細胞の枯渇による筋細胞の減少を特徴とする。筋芽細胞の増殖法の確立はD M Dの有力な治療法である。申請者は、ジストロフィンDp71の2エクソン欠失型アイソフォームであるDp71abが筋芽細胞の増殖因子であることを世界で初めて明らかにした。本研究は、Dp71abの産生を促すためエクソン71と78の2エクソンのスキッピングを同時に誘導する化合物を同定する。そのため、遠隔2エクソンのスプライシングを解析する2蛍光ミニ遺伝子を作製し、蛍光発光法を応用したハイスループット法によりその化合物を探索する。さらに、同定した化合物をヒト筋芽細胞に投与し、Dp71ab産生増加による細胞の増殖を明らかにする。その成果は、化合物を用いた筋芽細胞の増殖治療法の確立を大きく促進する。
初年度において、遠隔2エクソンのスプライシングを解析する2蛍光ミニ遺伝子の作製を図った。すでにエクソンスキッピング検出を迅速容易にはかるmCherry赤色とeGFP緑色の2色蛍光発光ミニ遺伝子のFMv2を保有している。そこで、このFMv2をさらに改良し、遠隔2エクソンの スプライシングを同時にしかも定量的に解析する多エクソン2蛍光ミニ遺伝子の構築を目指した。まず、エクソン71と78の配列をそれぞれ別個にFMv2に挿入したミニ遺伝子を構築した。ところが、予想に反してエクソン71と78はともにスプライシングを受けなかった。これは、2つのエクソンがサイズの小さなミニエクソンであることに起因していると考え、FMv2に挿入する配列のサイズを変更したミニ遺伝子を各種作製し、最適のスプライシング解析系の構築を目指している。一方、DP71abが筋芽細胞特異的増殖因子であることを明らかにした成果をまとめ、論文として発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

遠隔2エクソンのスプライシングを解析する2蛍光ミニ遺伝子の作製を図った。すでにエクソンスキッピング検出を迅速容易にはかるmCherry赤色とeGFP緑色の2色蛍光発光ミニ遺伝子のFMv2を保有している。そこで、このFMv2にエクソン71と78の配列をそれぞれ別個にFMv2に挿入したミニ遺伝子を構築した。ところが、予想に反してエクソン71と78はともにスプライシングを受けなかった。これは、2つのエクソンがサイズの小さなミニエクソンであることに起因していると考えられた。現在、FMv2に挿入する配列のサイズを変更したミニ遺伝子を各種作製し、最適のスプライシング解析系の構築を目指している。

今後の研究の推進方策

我々はDMD 遺伝子のスプライシング解析をミニ遺伝子を用いいて行ってきた。これまでに多くのエクソンで問題なく、スプライシング解析が可能なミニ遺伝子の構築に成功してきた。ところが、今回予想に反してエクソンの71と78のスプライシング解析系の構築に時間を要している。これは、2つのエクソンがサイズの小さなミニエクソンであることに起因していると考えられた。現在構築中のミニ遺伝子でスプライシング解析が可能になれば、あとは順調に進むものと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Human dystrophin Dp71ab enhances the proliferation of myoblasts across species but not human nonmyoblast cells.2022

    • 著者名/発表者名
      Farea M, Maeta K, Nishio H, and Matsuo M
    • 雑誌名

      Front Cell Dev Biol

      巻: 10 ページ: 877612

    • DOI

      10.3389/fcell.2022.877612

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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