研究課題
基盤研究(C)
免疫チェックポイント阻害剤は膵がんに対しては有効性を示せない。その原因は、膵がんが強固な免疫抑制微小環境を構築していることによる。本研究では、間質細胞を含めた免疫抑制ネットワーク機構の解明を進め、腫瘍内のがん関連繊維芽細胞(CAF)が制御性T細胞を誘導する機序を明らかとした。また、活性化しているCAFではTregが多いことも見出した。これらの成果は、膵がんに対する新しい治療開発に結び付く可能性がある。
分子腫瘍学
膵がんは日本人のがん死因の4位を占め5年生存率は10%程度と低く、その理由の一つとして有効な治療法が少ないことがあげられる。免疫チェックポイント阻害剤も膵がんに対して効果を発揮しないため、新たな治療法を開発することが必要である。本研究では、膵がんの免疫抑制機構の一端を明らかとし、それに基づいて有望な治療標的を同定した。本研究成果は、将来的に免疫療法の開発に結び付く可能性があり、膵がんの治療体系に大きなインパクトがある。