研究課題/領域番号 |
21K07988
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
志村 貴也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (90405192)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 胃癌 / スキルス / 脂肪細胞 |
研究実績の概要 |
脂肪前駆細胞(PrAd)をスキルス胃癌細胞株と共培養することにより、スキルス胃癌細胞株の細胞の増殖促進傾向をみとめた。また逆に、スキルス胃癌細胞株との共培養により、PrAdの増殖も有意に促進されるとともに、前駆細胞から成熟脂肪細胞への分化能が低下した。 さらに、スキルス胃癌細胞株と共培養することにより、PrAdのDLK-1発現は低下するとともに、糖鎖修飾をおこすことがわかった。PrAdはスキルス胃癌存在下において、脂肪前駆細胞としての性質を喪失し繊維芽細胞として増殖し、さらに胃癌細胞増殖を増強させるという悪性化サイクルにかかわる可能性がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナウィルス感染や働き方改革の移行期と重なり、研究補助員や大学院生の欠員により研究にかける時間が減少したため。
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今後の研究の推進方策 |
切除したスキルス胃癌組織を用い、間質領域におけるDLK-1発現を免疫染色にて検討する。 スキルス胃癌細胞との共培養により、PrAd中でおきるDLK-1の糖鎖修飾を同定する。PrAdをGFP標識し、超免疫不全マウスを用い、スキルス胃癌細胞株と同時移植を行い、胃癌細胞および線維芽細胞増殖の挙動を評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
前述のごとく、コロナウィルス感染や働き方改革の移行期と重なり、研究補助員や大学院生が欠員し、研究にかかる時間が減少し研究に遅れを生じたため、次年度使用額が生じた。4月から研究補助員の勤務日数が増加したため、次年度は大幅な研究進捗が期待される。
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