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2022 年度 実施状況報告書

半永久開存性を示すradioactiveなハイドロゲル胆管ステントの創製

研究課題

研究課題/領域番号 21K07992
研究機関東京医科大学

研究代表者

土屋 貴愛  東京医科大学, 医学部, 准教授 (50449138)

研究分担者 関根 由莉奈  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究副主幹 (00636912)
柚木 俊二  北海道大学, 産学・地域協働推進機構, 特任教授 (20399398)
永川 栄泰  地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター, 研究開発本部機能化学材料技術部バイオ技術グループ, 主任研究員 (30587415)
糸井 隆夫  東京医科大学, 医学部, 主任教授 (60338796)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードハイドロゲルステント(HGS) / 新規胆管ステント / 半永久開存性胆管ステント / radioactiveなHGS(ra-HGS)
研究実績の概要

独自のハイドロゲルステント(HGS)は体液を吸収して自己拡張しつつ、ゴム様の弾力性を有するため鉗子による把持・抜去に耐えうる強度を有している。しかし、癌組織が肥大した場合の狭窄に耐えうる機能を有していないという課題が残された。理想的な胆管ドレナージステントの機能として自己拡張性、易抜去性、および半永久的開存性を想定しており、次なる課題は半永久開存性を実現するための抗菌性と抗癌作用であると考えている.昨年度にまず行なったのは,HGS内腔の胆泥やバイオフィルム付着量を確認するため,動物実験において豚胆管内にHGSを内視鏡的に留置し,1ヶ月後に取り出し,内腔を観察し胆泥の付着率を電子顕微鏡で確認した.結果はバイオフィルムの付着はなく,胆泥もごく少量であったため,HGSは長期開存性を示すことができることが強く示唆された.また,本研究で創製する自己拡張性ステントは我々が独自に開発したHGSであり、粘りのあるポリマーゾルを型に充填して作製するため密封小線源の精密かつ高密度の配置が可能であるため,ヨード-125シード封入微小線源をHGSの壁に配列し、癌組織の殺傷効果を付与することで半永久開存性を示すradioactiveなHGS(ra-HGS)を創製できるはずである.現在,Φ0.8 mm×4.5 mmのチタンワイヤ切断物を密封小線源に見立て、既に確立したPVAの凍結融解法によるHGS作製方法をもとに、ステント壁にチタンワイヤを配列してコールドra-HGSを作製を試みているが,拡張力・拡張倍率等の各種物性評価において,満足いく結果が得られておらず,抗癌作用の付与された理想的なステント作成を目指し、引き続き実験を行なっていく.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

上記に述べたように,既に確立したPVAの凍結融解法によるHGS作製方法をもとに、ステント壁にチタンワイヤを配列してコールドra-HGSを作製を試みているが,拡張力・拡張倍率等の各種物性評価において,満足いく結果が得られておらず,生体ブタを用いた留置・胆管拡張評価や,チタン製ヨード-125密封小線源(Φ0.8 mm×4.5 mm)を用いてホットra-HGSを作製するに至っていないため.

今後の研究の推進方策

引き続きコールドra-HGSを作製してくとともに,HGSの更なる改良(狭窄部からの脱落予防機構を付与すること,内腔の閉塞を予防するような抗菌膜の追加など)を進め,臨床応用に近づけていく.また,コールドra-HGSが作成できたならば,次のステップである,上記のホットra-HGSを作製し,放射線量分布のモンテカルロシミュレーションおよび熱ルミネッセンスによる実計測、Ge半導体検出装置による放射線量の計測を行なっていく予定である.さらに,動物実験用ガンマカメラを有する外部施設(金沢大学学際科学実験センター等)において、生体ブタの胆管にra-HGSを挿入し、実臨床環境でのガンマ線量分布を実証する.

次年度使用額が生じた理由

コールドra-HGSの作成計画が遅れたため,予定の動物実験が行えなかったため.使用計画としては,引き続きコールドra-HGSを作製してくとともに,HGSの更なる改良(狭窄部からの脱落予防機構を付与すること,内腔の閉塞を予防するような抗菌膜の追加など)を進め,臨床応用に近づけていく.また,コールドra-HGSが作成できたならば,次のステップである,上記のホットra-HGSを作製し,放射線量分布のモンテカルロシミュレーションおよび熱ルミネッセンスによる実計測、Ge半導体検出装置による放射線量の計測を行なっていく予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Characterization and preliminary in vivo evaluation of a self-expandable hydrogel stent with anisotropic swelling behavior and endoscopic deliverability for use in biliary drainage2022

    • 著者名/発表者名
      Nagakawa, Yoshiyasu; Fujita, Satoshi; Yunoki, Shunji; Tsuchiya, Takayoshi; Suye, Shin-ichiro; Kinoshita, Kenji; Sasaki, Motoki; Itoi, Takao
    • 雑誌名

      Journal of Materials Chemistry B

      巻: 10 ページ: 4375-4385

    • DOI

      10.1039/D2TB00104G

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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