本邦で大腸がんの発生、死亡が増加しており、生活習慣、メタボリック因子との関連 が示唆されている。今回の研究では前癌病変と考えられている腺腫性病変の発生をターゲットとして、人間ドック における健診データを用いてそのリスク因子について検討を行った。 症例中11.8%に大腸腺腫性病変(CRN)を認め、24.4%がメタボリック症候群(Mets)に該当し、Metsと CRNは有意に相関していた。多変量解析で、年齢、喫煙、飲酒、肥満、高血圧、脂質異常が独立したリスク因子で あった。 今回の検討により、加齢、メタボリック要因、喫煙・飲酒習慣が大腸腫瘍発生に対するリスク因子である可能性が明らかとなった。
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