研究課題/領域番号 |
21K08031
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
永田 弾 九州大学, 大学病院, 助教 (20570790)
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研究分担者 |
山崎 誘三 九州大学, 大学病院, 助教 (00643347)
長尾 吉泰 九州大学, 大学病院, 助教 (70608968)
坂本 一郎 九州大学, 大学病院, 学術研究員 (90616616)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | フォンタン / 高心拍出 / アンモニア |
研究実績の概要 |
当施設は多くのフォンタン術後患者さんの診療を行っており、九州におけるhig volumeセンターである。当施設でフォローしている症例を対象に高中心静脈圧/高心拍出の循環動態を示すフォンタン患者さを抽出し、比較検討を行った。全体の特徴は、年齢は26(18-48)歳でFontan手術から24(13-37)年が経過していた。心機能は比較的保たれており、房室弁逆流が中等度以上のものは28%であった。酸素飽和度は、94%でチアノーゼは軽度に留まっていた。心臓カテーテル所見は、CVP 中央値で10-15mmHg程度、CI 2.5L/min/m2、体血管抵抗 18.8Wood Unitで典型的なフォンタン循環から大きく逸脱しない結果であった。。高中心静脈圧/高心拍出群はそれ以外と比較すると、中心静脈と心拍出量は優位に高いことはもちろんであるが、体血管抵抗、酸素飽和度が有意に低い結果であった。血液データでは、血小板[9.7(4.9-95) vs 16.3(7.2-50.8)]、アルブミンが有意に低く血清アンモニアは有意に高かった。また、肝線維化マーカーは優位に高いという結果であった。高心拍出の病態では体血管抵抗が低いことが示され、これにはFALDが関連していることが予測される。また、血清アンモニアを確認することでフォンタン循環を予測できうる可能性が示唆された。日常診療の中で、血清アンモニアを測定することは簡便かつ非常に有用であることと考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍が原因と思われるが、新規の患者さんが全体として減少しており、それに伴いフォンタン患者さんの紹介も減っており、対象患者数が伸び悩んでいることが考えられる。しかしながら、まだ解析に加えていない症例もあるので症例数を増やすことは可能と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
まだ解析を加えていない
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次年度使用額が生じた理由 |
サイトカイン等計測のための試薬やキットを購入しておらず、次年度以降購入しさらに研究をすすめていく
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