研究課題
リンパ系を介した炎症細胞の肺組織への集積と肺高血圧症の病態との関わりを検討している。モノクロタリン誘発性肺高血圧症モデルラットの肺において、リンパ系を介して集積するマクロファージ、M2マクロファージなどの炎症細胞が、コントロール群に比して、肺動脈周囲に有意に集積していることや、リンパ系のマーカーが肺組織で高発現することが初年度の研究で明らかとなっていた。本年度は、阻害薬を用いた検討として、炎症細胞であるマクロファージを対象としたPexidartinibによる治療が、モノクロタリン誘発性肺高血圧症モデルラットにおいて、コントロール群に比して、肺高血圧症の病態を改善させることや、肺組織における肺動脈周囲マクロファージの集積が減少することを明らかとした。
2: おおむね順調に進展している
肺高血圧症動物モデルにおける阻害薬を用いた検討が進展している。
リンパ系を介した炎症細胞の浸潤が、肺高血圧症の病態に影響を与えている可能性がある。当施設で保存されている患者血液検体を用いて、炎症細胞に関連したバイオマーカーの検討などを含め、今後の検討を進めていく。
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