我が国での心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患は、癌についで死亡原因の第2位となっており、その発症機序の解明と有効な治療法・予防法の開発が求められている。動脈硬化が発症に関与する腹部大動脈瘤に対しては外科的治療が行われるが、合併症のリスクが高く、非侵襲的な薬物療法の開発が必要である。CCR4は成人T細胞白血病リンパ腫などの治療標的として注目されており、この分子の機能修飾による画期的な動脈硬化性疾患治療法の開発が期待できる。UVB療法は、経済的負担が少なく安全な治療法として皮膚科領域で臨床応用されており、動脈硬化性疾患に対する新規治療法として臨床応用できる可能性がある。
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