研究課題/領域番号 |
21K08045
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪市民病院機構大阪市立総合医療センター(臨床研究センター) |
研究代表者 |
阿部 幸雄 地方独立行政法人大阪市民病院機構大阪市立総合医療センター(臨床研究センター), 臨床研究センター, 副部長 (80748666)
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研究分担者 |
松村 嘉起 地方独立行政法人大阪市民病院機構大阪市立総合医療センター(臨床研究センター), 臨床研究センター, 副部長 (00534661)
渡辺 弘之 公益社団法人地域医療振興協会(地域医療研究所), 東京ベイ・浦安市川医療センター, 循環器内科 ハートセンター センター長 (60336766)
鍵山 暢之 順天堂大学, 保健医療学部, 准教授 (20722010)
楠瀬 賢也 徳島大学, 病院, 講師 (70507649)
出雲 昌樹 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (40635372)
太田 光彦 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (10897953)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 心エコー図検査 / 人工知能 |
研究実績の概要 |
心エコー図検査は心臓疾患の診療において必須の検査法である.最近ではエコー機の小型化が進み,更なる機動力を伴ってどこでも施行できる検査となった.しかし所見や計測値に検者間差や技量による差が大きく,熟達した検者による所見でないと信頼度が劣ることが問題だった.これらの欠点を克服する目的で開発されたハンディ・心エコー機EchoNous社製KOSMOSには,人工知能artificial intelligence(AI)が左室を同定して左室駆出率(EF)を自動計測する機能,および,描出した心尖部像がEF評価のために適切な断面かどうかをAIが判断して断面を修正する指示を検者に与える機能が新たに搭載されている.本研究の目的は,AI機能を搭載した本機を用いて,検査間差の少ない正確な検査が可能か,熟練者でなくても適切な断面描出を伴った正確な検査が可能か,同AI機能が心エコー図検査教育に有用かを調べることである. 順次共同研究施設のそれぞれの倫理委員会に研究実施許可申請を提出した.画像解析のためのアプリケーションを購入することで,種々のメーカのエコー機で得られた画像から同条件のもとにEFを算出する方法を手に入れた.そして研究実施許可が得られた施設から順に,研究計画調書の「対象と方法」の項に記されている研究1の「AI機能はEF測定の検者間差を小さくするか?」について,まずは,①熟練者が撮像した通常の大型エコー機での左室像を画像解析コアラボに送付して画像解析ラボで左室駆出率を計測する,② 同一の熟練者がKOSMOSで撮像した画像でAIがEF値を自動計測した値を統計解析コアラボに送付する,というステップについて開始することができた. 結果として1年間で約200例において上記①,②のデータ収集ができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
繁忙な業務のなかで,研究に費やす時間が少なく,各施設の倫理委員会から研究施行許可を得るのが遅れたこともあり,症例リクルートが遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
zoomウエビナーを用いて,ポータブルエコーやAIに関する知識に関して,また,AIに関する研究の進め方,また,のみならずスムーズな研究遂行のためのノウハウやより多くの症例をリクルートするノウハウに関して,これらを招聘講師から学んだり,共同研究者で共有していく予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の実質的な開始が遅れたため,当該年度は画像解析アプリケーションの購入にしか使用していない.zoomウエビナーを用いた連絡会や勉強会はまだ実施しておらず,アカウント登録料およびzoomウエビナー講師謝金,また,その他の雑物品費は次年度に持ち越しとなった.
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