研究課題/領域番号 |
21K08053
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
福田 幸弘 広島大学, 医系科学研究科(医), 専門研究員 (20736508)
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研究分担者 |
中野 由紀子 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (10397911)
宇都宮 裕人 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (10778492)
岡田 芳幸 広島大学, 病院(歯), 教授 (70566661)
池永 寛樹 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (80815853)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 心房細動 / 経カテーテル大動脈弁置換術 / 交感神経性圧反射 |
研究実績の概要 |
経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)が増加している。一方、TAVI後に心房細動を発生すると死亡率が増加することが知られており、その要因として交感神経活動亢進があげられる。そこで、我々は交感神経活動の調節機能である圧受容器反射にTAVIが与える影響に着目した。本研究の目的は、TAVI後に発生する心房細動の生機序を解明することである。TAVIの前後において、動脈圧と同時に交感神経活動および圧受容器の存在する頸動脈の伸展性を測定し、圧反射感受性(BRS)を評価する。さらに、心房細動発生の追跡調査を行うこととした。本研究では、1)大動脈弁狭窄症では頸動脈伸展性の低下を介してBRSが減弱しているか、 (2)TAVIは頸動脈伸展性とBRSを改善させるか、(3) TAVI後の心房細動発生とBRSの減弱は関連するかを明らかにする。 循環動態をカフ血圧計、連続血圧計、心電図で、呼吸動態をパルスオキシメーターとカプノメーターで測定する。マイクロニューログラフィーを用いて筋交感神経活動を連続測定した。その後、オックスフォード法を用いて血圧を変動させBRSを評価した。ストレインゲージ法と頸動脈エコーを用い、血圧反射における mechanical component を測定した。安静時とBRS及びmechanical componentの測定中にカテコラミン採血を行った。このプロトコールをTAVI前とTAVI後(10日後)で行った。 本年度は術後1年において、心房細動の発生を調査し、心房細動が発生したもの、しなかったものに分け、群間比較を行った。 来年度は心房細動が発生した群を、心房細動の持続時間や発作回数により分け、群間比較を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
フォローアップ予定の症例が脱落したので、研究対象者を追加して不足分を補う。
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今後の研究の推進方策 |
外来再診日を増やし、研究対象者とのコンタクトの頻度を増やす。かかりつけ医にも協力を要請する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究対象者が脱落したため、当該年度に使用予定であった測定にかかる費用、発表費用が未使用となった。 来年度は、心房細動が発生した群を心房細動の持続時間や発作回数により分け、群間比較を行う予定としている。 当該年度の未使用額は、来年度の追加実験のため、全額使用する予定である。
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