研究課題/領域番号 |
21K08061
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
古谷 道子 東京女子医科大学, 医学部, 研究生 (40398805)
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研究分担者 |
古谷 喜幸 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10424673)
稲井 慶 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (80318063)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 遺伝性不整脈疾患 / ビタミンD |
研究実績の概要 |
近年、血中のビタミンD(VD)欠乏が、不整脈を引き起こす可能性があることが報告されている。また、ブルガダ症候群患者の血漿プロテオミクス解析により、新規のバイオマーカーとして、ビタミンD結合蛋白質(VDBP)が候補として挙げられている。VDは、VD受容体を介して作用することになるが、このVD受容体の遺伝子多型と心血管疾患の発症リスクとの関連も示唆されている。本研究では、遺伝性不整脈疾患患者において、VDとVDBPの血中濃度、およびVD受容体遺伝子多型の解析を行い、VD代謝関連物質と遺伝性不整脈疾患との関係性を明らかし、不整脈疾患の新しい発症予防法や治療法の創出につなげることを目的とする。 1) ビタミンD関連物質の解析 遺伝性不整脈疾患患者約100名において、血清中のビタミンD関連物質(25(OH)-ビタミンD等)の測定行う。また、遺伝性不整脈患者約100名において、ビタミン受容体(VDR)遺伝子にある5種類のSNPについて、DNAシーケンシング法やRFLP-PCR法を用いて解析する。 2)ビタミンD関連物質と遺伝子型・表現型の比較検討 得られたデータを基に、遺伝性不整脈患者の表現型とビタミンD関連物質および、VDRの遺伝子型との関連性を統計解析する。ビタミンD関連物質、遺伝子型と表現型との検討を行い、心イベント予防のための指標を探索する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
遺伝性不整脈疾患患者約100名において、血清中のビタミンD関連物質のうち、血中の25(OH)-ビタミンD(非活性型)の測定が全て終わり、ビタミン受容体 (VDR)遺伝子の 5種類のSNP(Bsm I rs1544410; Apa I rs7975232; Cdx 2 rs11568820; Taq I rs731236; Fok I rs2228570)についても、RFLP-PCR法を用いてすべて解析が終了した。現在統計解析中であり、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、遺伝性不整脈疾患患者において、VDBPの血中濃度測定を引き続き行い、VD代謝関連物質と遺伝性不整脈疾患との関係性を検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
遺伝性不整脈疾患患者におけるVDBPの血中濃度測定を行う方法について、変更が必要か検討中であり、本年度には間に合わなかったため。測定方法を検討後、引き続き行い、VD代謝関連物質と遺伝性不整脈疾患との関係性を検討する予定である。
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