研究課題/領域番号 |
21K08062
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
深澤 隆治 日本医科大学, 医学部, 非常勤講師 (80277566)
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研究分担者 |
大橋 隆治 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (00328783)
三浦 典子 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (30218036)
高野 仁司 日本医科大学, 医学部, 准教授 (90277533)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 川崎病 / 早期動脈硬化 / スタチン / ACE阻害薬 / 急性冠症候群 |
研究実績の概要 |
Candida Albicums Water Soluble Substance (CAWS)をApoE KOマウスの腹腔内に注射することにより、川崎病類似血管炎をきたす川崎病モデルマウスを作成し た。このマウスを用いて川崎病類似血管炎が遠隔期における粥状動脈硬化症を促進すること、遠隔期においてもマクロファージの浸潤をきたし炎症を促進してい ること、Statineが粥状動脈硬化症、および血管炎を抑制することを確認した(1)。この抑制効果は脂質低下作用よりPleiotropic Actionによることも確認されている。さらにStatineの抗動脈硬化、抗炎症作用の機序としてAkt-NO経路を介して抑制している ことが証明した(2)。今年度はさらに血管炎による内膜肥厚はTGF-betaが深くかかわっていることを見出した(論文投稿中)。一方、血管炎の急性期治療ではカンデサルタンが臨床用量で著明な炎症抑制効果を示すことを確認し(3)、今後の難治性川崎病患者の急性期治療への応用が期待される。今後はカンデサルタンの血管炎遠隔期治療の効果を確認する予定である。 また、急性肝症候群(ACS)の若年発症患者の川崎病罹患歴の有無を川崎病全国調査のデータベースに問い合わせたが、一致率は少なく若年発症ACSと川崎病既往との直接的な関係は証明できなかった。 1.https://doi.org/10.3390/biomedicines10081794, 2.https://doi.org/10.3390/ijms232416108, 3. J Nippon Med Sch 掲載予定
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在投稿中の論文がまだ残っており、その論文がAcceptされれば、本研究課題は終了する。
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今後の研究の推進方策 |
ACE阻害薬の川崎病類似血管炎急性期の血管炎抑制作用は確認された。今後は遠隔期での動脈硬化抑制作用も検証していく。 今後はスタチンとACE阻害薬の川崎病患者に対する臨床応用を検討していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
期限内に論文投稿を行っているが、まだAcceptには至らなかったため、掲載料金が次年度に保留となっている。
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