研究課題/領域番号 |
21K08076
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
樋口 智子 信州大学, 医学部附属病院, 助教(診療) (40795556)
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研究分担者 |
栗田 浩 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (10273103)
桑原 宏一郎 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (30402887)
佐藤 匠徳 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 佐藤匠徳特別研究所, 所長 (60548759)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 心血管病 / 腎臓病 / バイオマーカー / 加齢 |
研究実績の概要 |
高齢者心血管病では「心腎連関」による複数臓器での同時多発的な障害と各臓器の石灰化、線維化の進行が特徴である。これら加齢に伴う心腎血管病へのリン代謝異常の関与はKlothoやFGF23の遺伝子欠損マウスの表現型解析からも強く示唆されるが、最近本申請研究分担者の佐藤らは耳下腺特異的タンパクであるproline-rich proteins (PRPs)がFGF23依存性に唾液中に分泌されリン蓄積抑制に働くという新規機能を同定した。本申請研究では、現在行っている生活習慣病に対する特定健診時の唾液検査においてPRPsであるhPRB1を測定し、特定健診データおよび医科レセプトデータとの関連をAIを用いた機械学習などを駆使して解析し、PRPsの心腎血管病予測新規バイオマーカーおよび新規心腎血管病予防・治療薬としての意義の解明を目指すものとして当初スタートした。昨年度に特定検診時に収集した唾液サンプルの一部を用いてhPRBの測定を行ったところ、特定検診時に収集した唾液サンプルの保存状態の問題から、hPRB測定値が場合によっては不正確となる問題が判明した。そのため当初の予定を変更し、信州大学医学部附属病院循環器内科に入院する様々な循環器疾患患者の唾液を網羅的に前向きに収集し、カルテデータを用いて、循環器疾患と唾液中hPRB1の関連を解析するプロトコールに変更し、信州大学医学部倫理委員会に新たに研究計画を提出し、承認を受けた。令和4年度より上記研究を開始すべく準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本申請研究は、生活習慣病に対する特定健診時の唾液検査においてPRPsであるhPRB1を測定し、特定健診データおよび医科レセプトデータとの関連を解析し、PRPsの心腎血管病予測新規バイオマーカーおよび新規心腎血管病予防・治療薬としての意義の解明を目指すものとして当初スタートした。昨年度に特定検診時に収集した唾液サンプルの一部を用いてhPRBの測定を開始したところ、特定検診時に収集した唾液サンプルの保存状態の問題から、hPRB測定値が場合によっては不正確となる問題が途中で判明した。そのため当初の予定を変更し、信州大学医学部附属病院循環器内科に入院する様々な循環器疾患患者の唾液を網羅的に前向きに収集し、カルテデータを用いて、循環器疾患と唾液中hPRB1の関連を解析するプロトコールに変更し、信州大学医学部倫理委員会に新たに研究計画を提出し、承認を受けた。令和4年度より上記研究を開始すべく準備を行っており、令和4年度より当初の予定の変更による後れを取り戻すことができると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画で研究を進めていたところ、特定検診時に収集した唾液サンプルの保存状態の問題から、hPRB測定値が場合によっては不正確となる問題が途中で判明した。そのため当初の予定を変更し、信州大学医学部附属病院循環器内科に入院する様々な循環器疾患患者の唾液を網羅的に前向きに収集し、カルテデータを用いて、循環器疾患と唾液中hPRB1の関連を解析するプロトコールに変更し、信州大学医学部倫理委員会に新たに研究計画を提出し、承認を受けた。令和4年度より上記研究を新たに開始すべく準備を行っており、令和4年度には当初の予定の変更による研究の後れを取り戻すことができると考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
本申請研究は、生活習慣病に対する特定健診時に採取した保存唾液においてPRPsであるhPRB1を測定ものとして当初スタートした。昨年度に特定検診時に収集した唾液サンプルの一部を用いてhPRBの測定を開始したところ、唾液サンプルの保存状態の問題から、hPRB測定値が場合によっては不正確となる問題が途中で判明した。そのため当初の予定を変更し、信州大学医学部附属病院循環器内科に入院する様々な循環器疾患患者の唾液を網羅的に前向きに収集し、カルテデータと比較検討し、循環器疾患と唾液中hPRB1の関連を解析するプロトコールに変更し、信州大学医学部倫理委員会に新たに研究計画を提出し、承認を受けた。令和4年度から上記前向き研究を開始する準備は整っており、令和4年度より変更後プロトコールによる研究を行うことから次年度使用額が発生した。
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