研究課題/領域番号 |
21K08078
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
永田 浩三 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (20378227)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | メタボリックシンドローム / 高血圧 / 心筋傷害 / ミトコンドリア機能 / ミトコンドリア動態 |
研究成果の概要 |
研究代表者らが確立したメタボリックシンドローム(MetS)の動物モデルであるDahlS.Z-Leprfa/Leprfaラットを用いてL-アルギニン、ミトコンドリア標的抗酸化薬mitoquinol、ミトコンドリア分裂阻害薬Mdivi-1のMetS、心筋病態、心筋ミトコンドリア機能・動態への影響を検討した。L-アルギニンはMetSラットの高血圧を著明に軽減し心筋ミトコンドリア機能障害と動態異常を改善したが、左室傷害は改善しなかった。MitoquinolとMdivi-1はいずれもMetSラットの高血圧と左室肥大に影響しなかったが、左室傷害ならびに心筋ミトコンドリア機能障害と動態異常を改善した。
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自由記述の分野 |
循環器内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メタボリックシンドローム(MetS)は内臓肥満によって惹起されるインスリン抵抗性を基盤病態とし、ミトコンドリア機能異常との関連が示唆される。本研究の結果より、L-アルギニン添加はミトコンドリア異常を改善するが、心筋病態への影響は一酸化窒素合成酵素とアルギナーゼアイソフォームの発現の間のバランスに依存すると思われた。また、MetSラットにおけるMdivi-1の心筋保護効果の少なくとも一部はミトコンドリア分裂阻害と関連したミトコンドリア酸化ストレスの抑制に起因することが示唆された。ミトコンドリアを標的とする新規栄養・薬物療法の開発は健康長寿の実現に不可欠である。
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