研究課題/領域番号 |
21K08118
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
米山 喜平 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (70386944)
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研究分担者 |
明石 嘉浩 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (40350615)
樋熊 拓未 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (40361018)
中井 陸運 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, オープンイノベーションセンター, 客員研究員 (50595147)
土井 駿一 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (80930718)
川越 康仁 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (60972718)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 脳血管病 / 脳卒中 / 脳出血 / くも膜下出血 / 気温 / 湿度 / 医療 |
研究実績の概要 |
天候条件は心血管疾患の発生に影響を与える。しかし、超高齢社会における気温や湿度と脳血管疾患の入院との関連を示す研究は少ない。この研究では、2015年から2019年までの間に日本の急性期病院に入院した脳血管疾患患者606,807人を対象にした。主なアウトカムは1日あたりの脳血管疾患の入院数とした。対象者の中央年齢は75.0歳(66.0~83.0歳)で、55.8%が男性だった。虚血性脳卒中、脳出血、くも膜下出血の発生率はそれぞれ69.6%、23.2%、7.3%であった。
多水準混合効果線形回帰分析により、平均気温が低いことと脳血管疾患の入院数が関連していることが示された(係数、-1.442 [-1.473 から -1.411] ℃,p<0.001 )。湿度と脳血管疾患の入院数との間には非線形の関係があった。平均湿度が70%未満の場合、平均湿度と脳血管疾患の入院との間に負の線形関連が見られた(係数、-0.084 [-0.112 から -0.056], p<0.001)。しかし、平均湿度が70%以上の場合は、正の線形関連が見られた(係数、0.136 [0.103 から 0.168]p<0.001)。
大気温度が低いほど脳血管疾患の入院数が増えていた。脳血管疾患の入院数と湿度の関係はUカーブを示しており、湿度が50%から80%が脳血管疾患の入院数が少ない傾向にあった。寒く、湿度が極端に低い、または高い日に脳血管疾患の入院数が増加しており、医療費に負担をかけている可能性が示唆された。この研究の学術的意義は、気象条件の健康への影響を理解するための重要なデータを提供した。これは、超高齢社会における新しいリスク要因の特定として学術的意義が高く、日本のような超高齢社会において、脳血管疾患の発症に寄与する環境的要因を特定することは予防医学の進展に寄与するものである。
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