研究課題/領域番号 |
21K08124
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
小澤 綾佳 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (40596540)
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研究分担者 |
伊吹 圭二郎 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (20566096)
仲岡 英幸 富山大学, 附属病院, 診療助手 (30725784)
廣野 恵一 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (80456384)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 孤立性右室低形成 |
研究成果の概要 |
本研究では、孤立性右室低形成の疫学、臨床学的特徴と予後を明らかにした。症例は16例(男性9名)。診断年齢は0-9歳(中央値0歳)で、3例に家族性を認めた。診断の契機は、チアノーゼ9例(56.2%)、胎児検診4例、検診やスクリーニング3例であった。心臓カテーテル検査所見では、右室拡張末期容量正常比(%RVEDV)は53.0±18.4%であった。外科的治療は6例(37.5%)で施行された。フォローアップ期間中に、死亡例はなかった。手術を要した群は%RVEDVが50%以下であった。%RVEDVが50%以下であることは、体肺シャントや1心室修復を要するリスク因子である可能性がある。
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自由記述の分野 |
小児循環器
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
孤立性右室低形成は、非常にまれな疾患であり、右室の大きさおよび心房間交通の程度により、血行動態・臨床症状・予後が左右される。治療としては、手術を要する症例から経過観察で良い症例まで様々である。手術の術式選択にあたっては右室低形成の程度や三尖弁径・肺動脈径が問題となるが、明確な基準は確立されていない。このように、文献的に報告例が少なく、その実態は、世界的に見渡してみても、十分に明らかにされているとは言えないのが現状である。本邦においては症例報告が散見されるのみであり、孤立性右室低形成の実態、予後についての大規模な調査研究は本研究が初めてである。
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