当研究室ではHAS2遺伝子が喘息の疾患感受性遺伝子であることを見出し、Has2遺伝子欠損マウスを用いて病態解明を試みてきたが、どのような表現型の喘息病態形成に関与するかはこれまで明らかでなかった。本研究ではHas2遺伝子欠損マウスを用いて、喘息時の表現型の解明やその治療法策の開発を試みた。本研究によりHas2機能異常はステロイド治療抵抗性の難治性喘息を呈すること。抗IL-17抗体併用療法が有効である可能性があること。COPDにおいても重症化・難治化因子になりうることを見出した。本成果は喘息および他の炎症性肺疾患への新規治療アプローチの創出といった臨床応用へと展開する基盤となるものと期待される。
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