研究課題/領域番号 |
21K08151
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
牛木 淳人 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 准教授 (10467160)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 薬剤性間質性肺炎 / 診断 / スコアリングシステム |
研究実績の概要 |
薬剤性間質性肺炎のスコアリングとして以下の基準を設定した。 1. 投与開始から発症までの期間(60日以下:1点、60日を超えるもしくは中止後:0点)、2. 経過(薬剤中止のみで改善:2点、副腎皮質ステロイドで改善:1点、その他:0点)、3. 発症危険因子(既存の間質性肺炎がある:1点、、ない:0点)、4. 他疾患の除外(うっ血性心不全、肺水腫、ニューモシスティス肺炎、ウイルス性肺炎、細菌性肺炎、がん性リンパ管症の全てが除外できる:2点、4つ以上除外できる:1点、3つ以下しか除外できない:0点)、5. 過去の間質性肺炎の報告(あり:1点、なし:0点)、6. 血清学的検査(KL-6上昇あり:1点、KL-6上昇なし:0点)、7. 薬剤リンパ球刺激試験(陽性:2点、陰性:1点)、8. 画像所見(両側:1点、片側:0点)、9. 気管支肺胞洗浄液の白血球分画(好酸球、リンパ球、好中球の1つ以上が上昇:1点、1つも上昇していないあるいは未施行:0点、10. 再投与による発症(再度発症:3点、発症しない:-1点、再投与なし:0点)。 薬剤性間質性肺炎患者253例に上記のスコアリングシステムを用いたところ、平均 6.80点であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
薬剤性間質性肺炎症例をスコアリングシステムで検討できた。
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今後の研究の推進方策 |
対照となる、当科入院歴のある急性~亜急性にびまん性陰影が出現した非薬剤性間質性肺炎患者をスコアリングにあてはめて平均点数などを計算する。 スコアリングシステムの点数調整を行い、薬剤性間質性肺炎診断に有用なカットオフ値を求める。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画で見込んだよりも安価に研究が進んだことに加え、当初予定していたパソコンの納期が世界的な半導体不足により、非常に長期間となる見込みとなったため、次年度に発注を繰り越したため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は令和4年度請求額と合わせてパソコンの購入などに使用する予定である。
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