T 細胞における Bach2 の発現不全が 不適切な免疫応答を誘導し、それにより肺の恒常性が破綻することで様々な呼吸器疾患が発症するという新規概念の提唱を目指す本申請研究は、学術的な独自性が極めて高い。また、本研究の進展によって得られた成果により、呼吸器疾患発症の新規メカニズムを提唱できるだけでなく、Bach2 下流分子を標的とした新規治療法の開発研究に発展する可能性が高い。つまり本申請研究は、「T 細胞による肺恒常性維持という新規概念の提唱」、「呼吸器疾患の発症機構の統合的理解」、「呼吸器疾患の新規治療戦略の提唱」という3つの側面を持つ創造性の高い研究である。
|