血圧は日中に高く、夜間に低下するが、時計遺伝子Cry1,2欠損マウスは血圧やアルドステロンの日内リズムが消失し、塩分感受性高血圧を呈することが示されている。これらの報告より、塩分摂取のタイミングにより、腸管における塩分吸収や尿中ナトリウム排泄の日内変動を介して、血圧への影響が異なる可能性が考えられる。高食塩食、低食塩食の時間制限食の実験から、non-dipper型の高血圧の一因を明らかにするとともに、塩分摂取量や塩分摂取のタイミングが大腸や腎臓、血圧の日内変動へ与える影響を明らかにすることで、塩分摂取が与える血圧への影響をより詳細に理解し、高血圧の病態理解や食事療法に貢献できる可能性がある。
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