研究課題/領域番号 |
21K08242
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
長澤 康行 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (10379167)
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研究分担者 |
仲野 道代 (松本道代) 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30359848)
野村 良太 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (90437385)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | IgA nephropatjy / periodontal bacteria / Porphyromonas gingivalis / red complex / oral bacteria |
研究成果の概要 |
IgA腎症患者の摘出扁桃において病原性の高いRedComplexに属する歯周病菌が有意に高く検出されることを見出した。また、この病原性の高い歯周病菌のひとつであるPorphyromonas gingivalisをマウスに経鼻投与することでIgA腎症特有の病変を惹起することを見出だした。この一連の研究を原著として報告した。この病原性の高い歯周病菌ような口腔内細菌が、IgA腎症を惹起するメカニズムに関して現在想定しうる仮説とそれを支持するエビデンスを総説としてまとめ、報告した。これらの結果は、口腔内の衛生状態を良い状態で維持することがIgA腎症患者の予後を良くすることに寄与すること示唆している。
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自由記述の分野 |
Nephrology
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IgA腎症は、透析導入の2番目に多い原疾患である慢性糸球体腎炎のおよそ半分を占めている。その発症が30歳代を中心とするため、透析医療を含めて本人のQOLの低下と社会的医療費の負担は大きい。この疾患の発症進展に病原性の高い歯周病菌が関与していることが明らかになり、このことは社会的な意義も大きい。その点が評価され、一連の研究結果は兵庫医科大学のホームページで紹介され、され読売新聞の科学欄でも紹介された。また、この結果はオーラルケアがIgA腎症の予後を良くする可能性を示唆しており、従来にない視点での治療介入の可能性を明らかにしている。
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