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2021 年度 実施状況報告書

免疫グロブリン軽鎖による腎障害の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K08251
研究機関金沢大学

研究代表者

伊藤 清亮  金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任准教授 (10467110)

研究分担者 原 怜史  金沢大学, 医学系, 助教 (80749820)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード免疫グロブリン / 軽鎖 / ポドサイト / LCPT / podocytopathy
研究実績の概要

免疫グロブリン軽鎖(L鎖)は糸球体でろ過され近位尿細管にて再吸収されるが、骨髄増殖性疾患によって異常L鎖が産生されると、Monoclonal gammopathy of renal significance (MGRS)と総称される腎障害を来たす。L鎖が尿細管細胞へ与える影響についてはこれまで多くの研究がなされてきたが、ポドサイトやマクロファージへの取り込み経路や病態については不明である。我々は、ポドサイト、近位尿細管細胞、マクロファージ内にクリスタルを形成し、臨床的に腎機能の低下と蛋白尿を呈したM蛋白血症の症例を経験した。我々は既に症例の原因クローンを同定し、トランスジェニックマウスは脾臓にクリスタルを形成することを確認した。本症例のL鎖解析を通じて、ポドサイトとL鎖の関わりを解明できる可能性がある。今回の研究の目的は①新規L鎖起因性腎障害モデルの樹立、②L鎖クリスタル化機序に関わるアミノ酸の同定、③L鎖によるポドサイト障害の解明を目的とする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Fanconi症候群を呈する患者由来免疫グロブリン軽鎖配列を組み込んだ発現ベクターを、非分泌性骨髄腫細胞にエレクトロポレーションの手法を用いて遺伝子導入し、トランスフェクトーマを得た。このトランスフェクトーマをマウスに腹腔内投与し、4週後に組織の固定を行い電子顕微鏡にて観察を行った。その結果、期待通り軽鎖によるクリスタル病変を尿細管細胞に認めた。

今後の研究の推進方策

次年度は培養ポドサイトを用いた取り込み実験を行う。

次年度使用額が生じた理由

2022年度よりポドサイト実験を開始するため、そのための抗体購入費用、培養関連費用がかさむと予想されたため。

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公開日: 2022-12-28  

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