研究課題
C3G症例、IgA腎症症例(疾患コントロール)、健常コントロールより採取した血液検体から回収したPBMCを用いてCD14抗体を用いてmonocyteを染色し、CD14+CD16-(classical)、CD14+CD16+(intermediate)、CD14dimCD16+(non-classical)のsubpopulationに分類し、各群での割合を評価した。同時に他のリンパ球分画(CD3、CD19、CD69)についても解析した。それぞれのsubpopulationでCD80、CD206、HLA-DRの各蛍光標識抗体を用いて活性化を評価した(CD3+CD4+、CD3+CD8+、CD3-CD19+、CD3-CD56+)疾患群とコントロール群でのリンパ球subsetに一定の傾向はみられなかった。一方、monocyteのsubpopulationについてはnon-classical、intermediateが増加していた。同症例の臨床経過をまとめたところ、治療による腎炎の改善とintermediate monocyteの低下が同期していた。補体レセプターの発現解析およびproperdin産生能の評価を行っているが、適切な標識抗体が入手できておらず、新たな抗体での予備実験を行っている。現在、IHCを用いたリンパ球、単球の免疫染色法は確立できたが、活性化マーカー(HLA-DR、CD69)、補体レセプター(C3aR、C5R1、C5aR2)、接着因子(ICAM-1、VCAM-1、E-selectin)の染色法の確立に時間がかかっている。
3: やや遅れている
補体レセプターに対するFCM用の抗体入手に時間がかかっている。免疫組織染色に必要な抗体の染色条件が決まらない。
腎生検標本を用いた浸潤細胞の同定(monocyte/macrophageとそのsubpopulation)、補体レセプターおよびproperdinの局在、糸球体血管内皮細胞の接着分子の発現を解析する。また、PBMCでの補体レセプター発現解析、properdin産生能評価を継続する。自己炎症性疾患のパネル解析を行う。
IHCの進捗が思わしくなく、細胞実験に使用予定の費用がまだ試行されていないため。
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件)
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