研究課題/領域番号 |
21K08298
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
藤本 徳毅 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50378460)
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研究分担者 |
高橋 聡文 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70630862)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | IL-36 / Cas9 / ゲノム編集 |
研究実績の概要 |
Cas9 Genome Editing VectorであるpD1321プラスミドを用いて、lIpofection法によりプラスミドをトランスフェクションしてIL36RNの遺伝子編集を行った。293T細胞を用いた実験では、IL36RNがノックアウトされたクローンを作成できた。ところが、HaCaTを用いたところ感染効率が悪いためかうまくトランスフェクションができなかった。プラスミドをトランスフェクションさせるためのlIpofection試薬を何種類か変えたり、トランスフェクションの条件を変えて試し、限界希釈してなんとか複数のクローンは樹立した。しかし、IL36RNをシークエンしたところ目的であったIL36RN遺伝子の変異は確認できず、最終的にはIL36RNをノックアウトしたHaCaTを樹立することはできなかった。そこで、このpD1321プラスミドを用いることを諦め、新たに遺伝子組換え研究計画書を作成して、レンチウイルスであるlentiCRISPR v2を用いるシステムで遺伝子導入することにした。IL36RN遺伝子配列から作成したガイドRNAを作成してlentiCRISPR v2にライゲーションし、pMD2.GとpsPAX2を用いてウイルスパーティクルを作成した。HaCaTにトランスフェクションさせて、薬剤選択後に限界希釈でクローンを得た。現在、IL36RNの遺伝子配列とIL-36Raタンパクの発現を確認中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定していたCas9 Genome Editing Vectorを用いたHaCaTの遺伝子編集がうまくいかず、条件設定などにかなりの時間をとられ、最終的にはレンチウイルスを用いたシステムに変更することとなり、書類審査も含めて時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
LentiCRISPR v2を用いてIL36RN、IL38遺伝子の機能欠損変異をしたHaCaT株を確立し、自然免疫系(Toll-like receptor 7)を刺激するイ ミキモド、乾癬と深い関与が考えられている抗菌ペプチド(dermcidine、LL-37、 human beta defensinなど)、およびIL-36の産生に関与するプロテアーゼ(カテプシンG、エラスターゼ、プロテアーゼ3)刺激によるTNF-a、IL-6、 IL-8などのサイトカイン産生能を解析する。
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