皮膚常在菌は外界からの病原体の侵入を防ぐバリアーとしてや、宿主の免疫応答や代謝機能を調整することで恒常性の維持に欠かせない。しかし、個々の菌と宿主の相互関係には不明点が多く残されている。本研究ではマウスやヒトから単離した皮膚常在菌を用いて、無菌マウスに接種したノトバイオートマウスをビニールアイソレーター内で作成する手技を確立した。のとバイオートマウスの皮膚の遺伝子発現解析により、菌株によって特徴的な免疫応答の誘導や代謝経路の活性化が起こることを見出した。そして投与した菌の皮膚上での遺伝子発現を解析するためのプロテオミクスや、宿主の皮膚に含まれるステロイドの定量するリピドミクスの手法を確立した。
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