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2022 年度 実施状況報告書

ストレスに伴うアトピー性皮膚炎の増悪機構と制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K08354
研究機関岩手医科大学

研究代表者

天野 博雄  岩手医科大学, 医学部, 教授 (70302487)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードアトピー性皮膚炎 / ストレス / NK細胞 / 肥満細胞 / かゆみ
研究実績の概要

アトピー性皮膚炎モデルマウスの一つであるNC/Ngaマウスは、清潔な環境下では湿疹がみられないが、ダニ埃が多い環境下では湿疹が生じてくることが知られている。通常では湿疹が生じない清潔な環境においても、NC/Ngaマウスにストレス負荷として拘束水浸ストレス(water avoidance stress)を加えることで、アトピー性皮膚炎様の湿疹病変が生じることが研究で明らかになった。また、湿疹病変が生じる際には搔破行動がみられることも分かった。掻破行動と湿疹の重症度には正の相関関係があった。
NC/Ngaマウスにおいて、湿疹の有無など様々な状態において、皮膚組織中の細胞に関して、NK細胞、T細胞、肥満細胞などの染色を行っている。同時にCD3、CD20、CD4,CD8など種々の染色を行っているが、それに加えて、CD56、CAF(cancer-associated fibroblast)についても検討を始めている。湿疹病変では炎症細胞の浸潤が増加するが、特にリンパ球の浸潤が増加する。さらに肥満細胞も増加するが、一方でNK細胞の低下がみられることも分かった。湿疹のあるマウスにおいては、NK細胞を移入することで湿疹病変が改善するが、同時に浸潤しているリンパ球や肥満細胞も減少することも確認している。現在、さらに詳細に研究をすすめている。NK細胞と肥満細胞、さらにはCAFとの関連が明らかになれば細胞と間質の関係が分かり、新たな知見となる可能性がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

試薬の調達など遅れているが、CAFをはじめとした試薬は順調に揃っている。

今後の研究の推進方策

抗体などの購入がようやく進めており、スピードアップして研究を行う。
揃ったものから研究を随時始めていきたい。

次年度使用額が生じた理由

コロナ感染流行に伴い混乱が生じたため、予定通りに進めることができなかった。現在、抗体の購入などを行っており、スピードアップして研究をすすめていく。一部の抗体はすでに入手できているので研究をすすめる。

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公開日: 2023-12-25  

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