造血器腫瘍に対する同種造血細胞移植後の再発の治療・予防を目的として頻繁に不適合が起こりGVT効果を示すHLA-DP型に着目した。ハイブリドーマにFc受容体CD64を強制発現させ、産生された抗体を表面にトラップさせることでフローサイトメトリーを用いて抗原特異的にソーティングする技術を確立した。この方法にて日本人に多いHLA-DPB1*09:01を認識するハイブリドーマを2種類取得した。並行して抗HLA抗体を産生する複数のハイブリドーマからIgG遺伝子をクローン化後に一本鎖化し、抗原特異性が保持できることを確認出来たため、抗HLA-DP抗体を搭載したキメラ抗原受容体T細胞を作製する目処が立った。
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