HTLV-1感染者の遺伝子発現解析を実施し、ATLの基本的性質がキャリア体内で形成されていることを証明した。またTaxが宿主細胞の性質を変化させ、腫瘍化のエピゲノム特性が初期形成されていることを明らかにした。さらに、感染細胞は長期潜伏期に遺伝子変異を段階的に獲得することで徐々に変化し、腫瘍細胞へとクローン進化する過程を示した (Nat Commun 2021)。さらに、感染細胞で形成されるEZH1/2に依存したH3K27me3の異常パターンが腫瘍化において重要であることを示し、このエピゲノム異常を標的とした新規EZH1/2阻害薬の開発に成功した(Nature 2024)。
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