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2023 年度 研究成果報告書

ゲノム異常とエピゲノム異常によるATLの協奏的クローン進化メカニズムの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 21K08386
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
研究機関東京大学

研究代表者

山岸 誠  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (90625261)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードHTLV-1 / ゲノム / エピゲノム / ATL / がん / クローン進化
研究成果の概要

HTLV-1感染者の遺伝子発現解析を実施し、ATLの基本的性質がキャリア体内で形成されていることを証明した。またTaxが宿主細胞の性質を変化させ、腫瘍化のエピゲノム特性が初期形成されていることを明らかにした。さらに、感染細胞は長期潜伏期に遺伝子変異を段階的に獲得することで徐々に変化し、腫瘍細胞へとクローン進化する過程を示した (Nat Commun 2021)。さらに、感染細胞で形成されるEZH1/2に依存したH3K27me3の異常パターンが腫瘍化において重要であることを示し、このエピゲノム異常を標的とした新規EZH1/2阻害薬の開発に成功した(Nature 2024)。

自由記述の分野

分子生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の成果により、ATLの発症に至る長期過程においてゲノムおよびエピゲノムに蓄積する異常の全体像が示され、特に初期形成されるエピゲノム異常の重要性が明らかになった。またこのエピゲノム異常を標的としたEZH1/2阻害薬バレメトスタットが、多数のゲノム異常が蓄積したATL症例に対して有効であったことが臨床的に示され、さらにその作用機序も明らかになったことは、学術的、臨床的意義が大きく、基礎的な理解を踏まえた新しい治療の確立に繋がった。

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公開日: 2025-01-30  

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