B細胞性腫瘍である悪性リンパ腫や多発性骨髄腫の発症や病勢増悪に関与しているウイルス感染の意義について明らかにするため、倫理委員会で承認された研究計画書を基に、悪性リンパ腫患者9例と多発性骨髄腫患者20例が登録された。悪性リンパ腫6例と多発性骨髄腫16例の腫瘍細胞から抽出した高品質RNAによるVirome網羅解析でバクテリオファージ15種類、ウイルス16種類が同定された。 B細胞性腫瘍の発症や増悪進行に関与の可能性のあるウイルスの同定法として次世帯シークエンサーによるVirome解析はスクリーニング検査として有用であるが、同定されたウイルス群の発症や病勢増悪への関与をさらに追求する必要がある。
|