研究課題/領域番号 |
21K08410
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
市川 一誠 山形大学, 医学部, 講師 (50436218)
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研究分担者 |
東梅 友美 山形大学, 医学部, 講師 (40802111)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 造血幹細胞移植 / 急性移植片対宿主病 / 急性腎障害 / allo-HCT / aGVHD / AKI / エラフィン / elafin |
研究成果の概要 |
本研究では急性移植片対宿主病(aGVHD)と急性腎障害(AKI)の関連に注目した。同種ドナーから骨髄移植を受けたマウスでは、腎臓にドナー由来のTリンパ球が多く浸潤し、これらのTリンパ球には活性化マーカーや疲弊マーカーが発現していた。同種移植レシピエントの腎臓では好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン(NGAL)とエラフィン蛋白の発現が増加していた。In vitroの実験系では、同種反応性T細胞との共培養によって腎細胞の細胞死が誘導されていることも確認した。同種ドナー由来のTリンパ球がレシピエントの腎臓を傷害していること、すなわちaGVHDが造血細胞移植後のAKIに寄与していることが考えられた。
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自由記述の分野 |
腎臓病学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
造血細胞移植の合併症として急性腎障害(AKI)がしばしば発生し、その原因として薬剤や感染症などの要因が想定されているが詳細には解明されていなかった。本研究では、同種ドナー由来のTリンパ球がレシピエントの腎臓を傷害していること、すなわちGVHDが造血細胞移植後のAKIに寄与していること実験系で示した。造血細胞移植患者の腎予後を改善するために、腎臓特異的GVHDのより詳細な病態解明と治療法の開発が望まれる。
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