• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

関節リウマチ病態におけるMS4A4Aの機能解明と新規治療法に向けた基盤情報の確立

研究課題

研究課題/領域番号 21K08446
研究機関北里大学

研究代表者

山岡 邦宏  北里大学, 医学部, 教授 (20425317)

研究分担者 松枝 佑  北里大学, 医学部, 助教 (00623208)
有沼 良幸  北里大学, 医学部, 講師 (30527437)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードMS4A4A / 関節リウマチ / 単球
研究実績の概要

マウスを用いた研究は施設の変更や実験中断により大幅に遅れたことから、元来の計画であった関節炎モデルマウスの検討は行えていない。そのため、今年度は関節リウマチ患者末梢血単核球の縦断的解析を行った。当科受診中の関節リウマチ患者より縦断的に末梢血単核球を採取し、細胞分画でのMS4A4A発現解析を行った。対象として、健常人以外に関節リウマチと類似した炎症性疾患であるリウマチ性多発筋痛症患者の末梢血単核球を用いた。健常人の年齢と女性の比率が2疾患群と比較して低かったが、2疾患群に差は無かった。MS4A4A発現は単球のみにみられ、関節リウマチ特異的に発現は上昇していた。単球サブセットの解析では3群間で分画は違いを認めなかったが、non-classical 単球(CD14loCD16+)で最も高い発現レベルを認め、関節リウマチ患者では他2群と比較して有意に発現が上昇していた。年齢、性別、リウマチ因子などの患者背景との相関はなく、先行研究で見られていた疾患活動性との相関も見られなかった。関節リウマチ患者血清中のサイトカイン測定では炎症性サイトカインとの相関が見られたことから、病態との関連が示唆された。疾患活動性との相関については、先行研究が前向きに検体採取を行なったのに対して、本検討では縦断的であったことが一因と考え、今後前向きに検体収集を継続する。
ノックアウトマウスは、現在戻し交配中であるが、ヒト患者検体との比較目的に野生型マウスの関節炎モデルで検討を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

COVID-19による診療と実験中断により戻し交配に時間を要している。研究実施施設の変更に伴い、遺伝子改変マウスの移動も必要となったことから、想定以上に時間を要している。

今後の研究の推進方策

関節リウマチ患者検体は前向きに収集し、単球サブセット、炎症性サイトカイン、疾患活動性との関連を解析する。一方で、野生型マウスの関節炎モデルマウスの単球上MS4A4A発現とMS4A4Aコンディショナルノックアウトマウスの作出によるマウス関節炎モデルにおけるMS4A4Aの病態への関与を明らかにしていく。マウスとヒトの解析を同時に行うことで、MS4A4Aの関節リウマチ病態における役割を明らかにすることで新たなバイオマーカーまたは治療標的としての有用性を検証する。
最も時間を要し、かつ重要なコンディショナルノックアウトマウスの作出が遅れているのが最大の問題であるため、戻し交配早期での解析開始を検討している。

次年度使用額が生じた理由

年度中の施設移動、実験中断に伴い、経費を繰り越すこととなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] expression in peripheral blood monocytes of patients with rheumatoid arthritis.2023

    • 著者名/発表者名
      村松匠、奥 健志、松枝 佑、近藤 惇一、長谷川 靖浩、山岡 邦宏.
    • 学会等名
      第67回日本リウマチ学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi