好中球は、免疫細胞の一つであり、その主な役割は、体内へ侵入してきた病原体を排除することである。好中球は、通常、生体にダメージを与える活性酸素種の産生のない解糖系を使ってエネルギーであるATPを産生している。しかし、体内に病原体が侵入してくると、大量のエネルギーを必要とするため、活性酸素種の産生を伴うミトコンドリアも使ってATPを産生するようになる。今回、我々は、この過程にLRRK2というミトコンドリア関連タンパク質が重要な役割を果たしており、LRRK2を発現していない好中球や培養細胞を分化させた好中球様細胞では、ミトコンドリアの機能が低下し、病原体へ向かう能力も低下することを見出した。
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