インフルエンザ感染後の肺炎球菌性肺炎における好中球の表現型や機能を解析した。インフルエンザの先行感染がある場合、肺炎球菌の肺への接着が亢進した。肺における好中球の割合は、未感染群、肺炎球菌単独感染群、重複感染群の順に増加傾向を示した。重複感染群では未感染群と比較して骨髄中のCD49dを発現している好中球の割合が高かった。また、重複感染群では肺炎球菌単独感染群と比較して肺から分取された好中球におけるSOCS3 mRNAの発現が亢進していた。重複感染させたマウスの骨髄細胞に含まれる高密度と低密度の細胞の比較では、好中球の割合は前者が高い一方、CD49dを発現している好中球の割合は後者が高かった。
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