肝疾患は肝移植ドナーの不足と肝疾患の不可逆的進行のため大きな医療負担を強いている。今回の研究では肝胆膵組織オルガノイド(HBO)を作製、肝疾患を治癒することを目標とした。肝硬変から分離したヒト肝細胞を用いて3つの低分子化合物を用いて肝前駆細胞(hCLiPs)を誘導した。その前駆細胞から胆管と成熟肝細胞へ誘導、胆汁分泌および輸送機能を示し、両方の構造を持つオルガノイドを作製することに成功した。胆管と肝細胞両方の遺伝子発現パターンを示した。肝硬変肝組織から採取したhCLiPから、機能的な患者特異的HBOを作製することにも成功した。共培養することで組織内に胆管を有する組織を樹立した。
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