研究課題/領域番号 |
21K08613
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
安藤 亮 東北大学, 大学病院, 助教 (30772199)
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研究分担者 |
工藤 博典 東北大学, 医学系研究科, 助教 (00723032)
中村 恵美 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (60645539)
和田 基 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80372291)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | D型乳酸 / 短腸症候群 / 腸内細菌叢 |
研究実績の概要 |
短腸症候群の合併症であるD型乳酸アシドーシスの治療において、プロバイオティクスを利用して有害乳酸菌を排除しうる安全で効果的な治療法を構築するために、短腸症候群患者の腸内フローラを解析し、D型乳酸非産生株を樹立することを本研究の目的とする。 本研究では①D型乳酸アシドーシスを来す短腸症候群患者の腸内フローラを解析し、②高定着性プロバイオティクス候補を選抜する。 本学の倫理委員会に倫理申請を行い、本研究の承認を得た。 その後、当科通院中の短腸症候群患者15名に対して本研究に関する説明を行い、そのうち11名から同意を得た。同意をえた患者から採血を行い、D-/L-LACTEC ACID ASSAY KIT (Megazyme International Ireland Ltd, Ireland)を用いて、血中D型乳酸値の解析を行った。症例により大きく血中D型乳酸の値は異なっており、検出限界以下の症例から、症状のないときでもL型乳酸と同程度の血中D型乳酸値を呈する症例までさまざまであった。また便を用いて腸内細菌叢の16srRNAのメタゲノム解析を行った。便からは多くの菌種が同定された。血中D型乳酸値と細菌叢の関係は現在解析中である。 現時点ではD型乳酸アシドーシスをきたした際の血液サンプルや便は採取には至っていないが今後対象症例がD型乳酸アシドーシスをきたした際にはそれらの採取を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定どおり、対象患者からの検体は得られているが、まだD型乳酸アシドーシスを発症した際の検体は得られていない。
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今後の研究の推進方策 |
今後対象症例がD型乳酸アシドーシスをきたした際には血液および便サンプルの採取を行っていく予定である。平常時の腸内フローラのうち、D型乳酸アシドーシスを繰り返し発症するものと発症しないものを比較し、発症しないものの腸内フローラで優勢な菌を同定する。 さらにD型乳酸アシドーシス発症時の腸内フローラと同定された菌を比較し、高定着性プロバイオティクス候補の順位をつける。候補となった菌を分離、培養後に乳酸を産生させる。産生された乳酸はD-/L-LACTEC ACID ASSAY KITを用いて光学異性体を区別して測定し、D型乳酸産生の比率を算定する。D型乳酸産生がより0%に近いものを高定着性プロバイオティクス候補として分離・培養する。
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次年度使用額が生じた理由 |
他の研究費で以前に購入した試薬などがあり、そちらを使用したため
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