研究課題/領域番号 |
21K08637
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 英之 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40438461)
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研究分担者 |
工藤 博典 東北大学, 大学病院, 助教 (00723032)
大久保 龍二 東北大学, 大学病院, 助教 (00791865)
橋本 昌俊 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (20897954)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 胆道閉鎖症 / 予後 |
研究実績の概要 |
胆道閉鎖症は新生児期から乳児期早期に閉塞性黄疸を呈する代表的疾患であり、 その原因は未だ不明の難治性疾患である。 2021年度は新型コロナ感染症拡大の影響を受けて、当初の予定通りに研究を行うことができなかった。次年度以降の研究実施の前段階として、胆道閉鎖症の臨床病理像をより詳細に明らかとする研究を実施した。 具体的には胆道閉鎖症における肝・脾容積と病態との関連として肝容積/標準肝容積比(SL比)、脾容積/標準脾容積比(SS比)、肝容積/脾容積比(LS比)と、肝アシアロ(GSA)・肝胆道シンチグラフィー(PMT)、肝機能データ、および食道静脈瘤との関連を検討した。今回の検討で、LS比は肝病態をよく反映し、SS比は食道静脈瘤の存在を予測し得た。肝脾の形態から本症の病態を定量的・包括的に把握できることが示された。 また胆道閉鎖症の病型と臨床経過との研究も実施した。この検討では基本病型については,黄疸消失率がI型:67.9%,I-cyst型:79.4%,II型:74.5%,III型:60.9%(P < .0001)と有意差が見られた。また自己肝生存率においても有意差を認めた。さらに肝門部胆管分類における検討でも基本病型Type I、II、I-cystのサブグループでは、黄疸消失(P = .0004)および自己肝生存(P = .0026)に有意差がみられた。I 並行して、関連学会へのウェブ参加などを通じて、研究に関連する最新の知見の収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度のコロナ感染症拡大の影響による、試薬購入などに困難が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画書を作成した段階で、抽出していた、研究対象者の臨床病理像の検討を進めるとともに、研究遂行に必要な試薬の調達を早急に進めていくことで、研究を遂行していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度はコロナ感染症拡大の影響で、予定していた研究の遂行に遅れが生じた。今年度は、前年度に予定していた研究を併せて実施する予定である。
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