研究課題/領域番号 |
21K08641
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
松下 航平 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (70750777)
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研究分担者 |
小池 勇樹 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (10555551)
内田 恵一 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (30293781)
井上 幹大 三重大学, 医学系研究科, リサーチアソシエイト (30422835)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 炎症性腸疾患 / 小児潰瘍性大腸炎 / 小児クローン病 |
研究成果の概要 |
小児IBDでは、成人のIBDと比べて、その後フォローしていく経過も長期に渡るため、発症により腸での炎症→潰瘍形成→治療での一時的寛解→再燃という流れを繰り返すうちに、腸管での線維性瘢痕から狭窄症状を呈し、腸管切除等の外科手術を余儀なくされることも多い。 当研究では、小児IBD患児における内視鏡検査時の生検サンプルを用いて、同一種・同一個体からの腸管上皮細胞をシャーレ上で3次元構造を保ったまま培養するというOrganoidを樹立し、それを潰瘍形成時に内視鏡下に移植することで、炎症が鎮静化した後に線維性瘢痕や狭窄状態になってしまうのを未然に防ぐという画期的な治療法の確立を目指す。
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自由記述の分野 |
小児外科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究過程から、炎症によって傷害を受けた腸管上皮細胞由来Organoidは、通常の炎症のない腸管上皮細胞由来Organoidに比べて、分化能・増殖能ともに有意に活性化していることを確認している。すなわち、傷害を受けた腸管上皮においては、傷害部位の修復を促すために,すでに分化能・増殖能ともに亢進しており、それらが有効に働く組織環境さえ整えば、自己修復能力により治癒過程が進行するはずである。小児IBD患児における潰瘍形成部近傍の組織由来のOrganoidを用いることで、すでに分化能・増殖能が亢進したOrganoidの作成がより効率的に行えるようになり、新たな再生医療の一つとなりうる。
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