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2023 年度 実績報告書

細胞外小胞の脂質組成に注目した乳癌免疫療法の新規バイオマーカーの探索

研究課題

研究課題/領域番号 21K08664
研究機関京都大学

研究代表者

川島 雅央  京都大学, 医学研究科, 助教 (80766676)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード乳癌 / 細胞外小胞 / 脂質代謝 / リキッドバイオプシー
研究実績の概要

本研究の目的は、乳癌細胞と乳癌細胞から放出されるEVsの脂質組成の関係を調査すること、乳癌原発巣の免疫チェックポイント活性を反映する血漿中EVsの脂質
組成の特徴(Lipid signature)を同定し、その臨床的有用性を検証することの2点である。EVsの精製方法には様々な方法があり、ゴールドスタンダートと言え
る手法は確立されていない。前年度までは脂質解析に最適な血漿からのEVsの精製方法の確立を主眼に研究を進めた。様々な検討の結果、改良スクロースクッション超遠心法を用いることで、血漿中のリポタンパク質のコンタミネーションを最小化し高純度でEVを精製できることを確認できた。また、同手法は採血タイミングによらず(食事の影響を受けず)高純度にEVsを精製できることを確認した。また、広範なリン脂質を可能な限り包括的に分析できるようにLC-MSの系をチューンアップした。最終年度では、乳癌患者(n=105)、良性乳腺疾患患者(n=11)、健常人(n=43)よりなる、2つの独立したコホート(n=126とn=33)を用いて血漿由来EVsの包括的脂質解析を実施。リン脂質の組成の違いによって、乳癌患者と健常者・良性疾患患者を区別できる診断モデルを確立した。さらに、探索的な解析で、乳癌のサブタイプの違いや進行度(臨床病期)の違いによって、EVsのリン脂質組成が異なる可能性を明らかにした。本成果は学術誌に論文として報告した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Discovery of lipid profiles in plasma‐derived extracellular vesicles as biomarkers for breast cancer diagnosis2023

    • 著者名/発表者名
      Liu Lin、Kawashima Masahiro、Sugimoto Masahiro、Sonomura Kazuhiro、Pu Fengling、Li Wei、Takeda Masashi、Goto Takayuki、Kawaguchi Kosuke、Sato Taka‐Aki、Toi Masakazu
    • 雑誌名

      Cancer Science

      巻: 114 ページ: 4020~4031

    • DOI

      10.1111/cas.15935

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 血中細胞外小胞の脂質プロファイリングによる乳がんのリキッドバイオプシーの可能性2024

    • 著者名/発表者名
      川島雅央
    • 学会等名
      第32回日本乳癌学会学術総会

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公開日: 2024-12-25  

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