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2022 年度 実施状況報告書

肝移植術後早期回復におけるHMB投与の有用性と新規メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K08683
研究機関京都大学

研究代表者

加茂 直子  京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (50452355)

研究分担者 魚住 龍史  東京工業大学, 工学院, 准教授 (30738836)
海道 利実  聖路加国際大学, 聖路加国際病院, 部長 (80314194)
田浦 康二朗  公益財団法人田附興風会, 医学研究所 腫瘍研究部, 研究主幹 (80378629)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードサルコペニア / HMB / 栄養 / 体組成異常 / 生体肝移植
研究実績の概要

高齢化社会に伴い近年、サルコペニアを有する患者が急増しているが、肝胆膵領域ではサルコペニアが術後早期回復遅延につながる大きな原因となっている。特に肝移植後は、拒絶や感染を念頭に置きながら緻密な周術期管理を行うため、術後の早期回復が予後に大きく影響する。パイロット試験において、筋肉量や筋力の改善効果におけるHMBの有用性を確認できたことから、サルコペニアを有する肝移植患者に対する新規突破戦略につながることに着眼した。本研究では、筋蛋白合成促進・分解抑制作用等を有するHMBによるサルコペニアや術後アウトカムの早期回復に関する有用性を検証し、新規サルコペニア改善機構を解明することを目指す。京都大学臨床研究審査委員会承認後、本研究登録症例を積みかさねている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルスに関連した患者発生数は、令和5年1月以降は減少傾向となり、徐々に規制緩和がすすでいる。しかし、これまで遅れていた生体肝移植手術件数は、引き続き遅れを取り戻すことが難しいのが現状である。脳死肝移植や、再移植、急性肝不全症例は対象外となっており、登録すべき生体肝移植手術件数の増加は限定的である。また、長期化したコロナの影響、ウクライナ情勢の影響が重なり、世界的に輸送の不安定な状況が続いていることにより、HMBの確保に支障をきたす事態も生じていた。
よって、当初予定していた症例数には未だ達しておらず、研究の進捗は遅れている状況である。

今後の研究の推進方策

今年度も、さらに手術症例数が増加することを期待したい。性別、年齢(50歳未満、50歳以上)、術前筋肉量にて割り付け後、ランダム化比較試験を継続する。入院時、術後1、2ヶ月目に、腹部CTにより第3腰椎レベルの筋肉量を、握力により筋力を測定し、筋肉に対する効果を検証する。また、血液生化学データ、術後菌血症発症率、術後在院日数等を評価する。HMBの調達が難しいことも考慮し、ランダム化比較試験を優先して進めていく。

次年度使用額が生じた理由

長期化したコロナの影響、ウクライナ情勢の影響が重なり、世界的に輸送の不安定な状況が続いていることにより、HMBの確保に支障をきたす事態が生じていた。次年度の登録症例数のさらなる増加に伴い、HMB投与群に対するHMB購入費用とする予定である。また、プロトコール論文に対する作成費用にも一部充てる予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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