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2022 年度 実施状況報告書

microRNAを活用した治療抵抗性膵癌患者に対する個別化医療

研究課題

研究課題/領域番号 21K08706
研究機関三重大学

研究代表者

水野 修吾  三重大学, 医学系研究科, 教授 (70335131)

研究分担者 藤井 武宏  三重大学, 医学部附属病院, 講師 (00640690)
村田 泰洋  三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20572655)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワード化学放射線治療 / 膵癌
研究実績の概要

1)臨床検体においての膵癌集学的治療効果の予測バイオマーカーについての検討を行った。
膵癌切除標本における病理組織診断において、筋層をもつ脈管への侵襲(MVI: muscular vessel invasion)は予後因子であることが報告されていないため、GS併用化学放射線療法(GS-CRT)後の膵癌切除症例におけるMVIの意義を検討した。2012/5~2017/11にGS-CRT後に膵切除に至った膵癌95例(R/BR-PV/BR-A/UR-LA: 25/16/21/33)を対象とした。各項目において疾患特異的生存率(DSS)を比較した。MVI(無/有)は74/21例(80.4/19.6%)、DSS中央値は38.5/23.9か月であった(P=0.052)。ly およびvをそれぞれly (0/1-3)、v (0/1-3)の2群に分類すると、いずれも 80/15例で、DSS中央値は37.2/20.6か月であった (P=0.059)。その他の項目では、ne (0/1-3)でDSS中央値がNA/28.6か月(P=0.003)、腫瘍径(P=0.063)・mpd (P=0.071)・PL (P=0.076)・組織学的効果 (P=0.067)が予後に影響を及ぼす傾向にあった。CRT後の膵癌切除標本において、MVIは脈管侵襲の評価をより実用性の高いものとし、予後因子となる可能性がある。
2)in vivo:ヒト膵臓腺癌細胞(Panc-1)を用いてコントロール群、放射線照射群(8 Gy /48時間)、GS+放射線照射群でTdT-mediated dUTP nick end labeling(TUNEL)法により腫瘍細胞の壊死やアポトーシスを評価し、治療効果を検討した。現在、生後8週のICR SCID mouseに未治療と治療後のヒト膵臓腺癌細胞(Panc-1)を皮下移植し、移植可能可動化の判定を行い、その後は膵内、脾被膜下、腹腔内に注入し、局所膵癌、肝転移、腹膜播種モデルを作成する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究体制を再構築していることと倫理申請の遅れのため、全体の研究がやや遅れている。

今後の研究の推進方策

臨床検体を用いた研究が遅れている。動物実験など既存検体を有効活用して、研究を継続したい。

次年度使用額が生じた理由

研究の進捗状況が芳しくなかったこと、購入物品の納品が令和5年度になること、などが理由で、次年度使用額が生じた。今年度は、必要な実験動物と試薬を購入する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Predictive risk factors for early recurrence in patients with localized pancreatic ductal adenocarcinoma who underwent curative-intent resection after preoperative chemoradiotherapy2022

    • 著者名/発表者名
      Murata Yasuhiro、Ogura Toru、Hayasaki Aoi、Gyoten Kazuyuki、Ito Takahiro、Iizawa Yusuke、Fujii Takehiro、Tanemura Akihiro、Kuriyama Naohisa、Kishiwada Masashi、Sakurai Hiroyuki、Mizuno Shugo
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 17 ページ: e0264573

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0264573

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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