本研究では、消化器癌治療でよく用いられるイリノテカンの効果的な治療法の開発を行う。まず細胞株およびマウスを用いて我々の研究戦略が正しいか検討を行う。TopoI-pS10抗体を用いた免疫組織化学染色を行い、topoI-pS10陰性群と陽性群に細胞株を分ける。陰性群ではイリノテカン濃度の調整を行い、イリノテカン濃度を減らしても効果が得られるのか検討を行う。TopoI-pS10陽性群ではプロテアソーム阻害剤を用いることによりイリノテカンの効果を上げることができるのか検討する。つづいて、ヌードマウスでも検討を行う。 本研究ではプロテアソーム阻害剤として多発性骨髄腫に用いられているイキサゾミブを用いた検討を行った。現在、細胞株の検討は終了しており、in vivo実験においてイリノテカンとプロテアソーム阻害剤の併用効果は認められた。 現在、ヌードマウスにおいてin vivoの実験を行っており、今年度中にin vivoの検討を終了する予定である。
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