研究課題
アルファ・シニクレイン(AS)は中枢神経に豊富に存在しシナプス機能制御に関与するタンパク質である。ASが関係する代表的な疾患としてパーキンソン病(PD)がある。PDは神経変性疾患の1つで50から60代の更年期から初老期にかけて発症する。日本では約20万人がPDを患っており、アルツハイマー病の次に有病率の高い神経変性疾患である。近年、腸管ASが脳へ伝搬されることがPD発症の要因となりうることが議論されている。そして、2018年にKillingerらのコホート研究により、虫垂切除がPD発症リスクを20%も抑えるという報告を受け、腸管の中でも虫垂ASがPD発症に大きく関与することが示唆された。そこで本研究では、虫垂ASの凝集メカニズム解析を目的として、慢性虫垂炎手術摘出した虫垂26例を用いてWesten blot法(WB)によるASタンパク発現の検討を行ったところ、脂質による泳動の乱れをとらえることが出来た。そこで、脂質除去処理を行ったところ、バンドが明確になりASの発現量を正確に捉えられることができた。虫垂炎患者26症例すべてにASモノマーが存在していることを見出した。さらに、切断型ASモノマーが26症例中20症例で存在していることも確認した。
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