研究課題/領域番号 |
21K08756
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
徐 明 山口大学, 大学院医学系研究科, 学術研究員(寄附金) (40645503)
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研究分担者 |
中島 正夫 山口大学, 医学部附属病院, 診療助教(4日/週) (00875487)
硲 彰一 山口大学, 医学部, 特別医学研究員 (50253159)
飯田 通久 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (50554797)
吉田 晋 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60554805) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 大腸癌肝転移 / miRNA / RNA-seq |
研究実績の概要 |
本研究では、大腸がん肝転移の発生に関与する原発巣の癌細胞miRNAの同定と機能解析を行う。令和4年度は下記の研究を実施した。 1. ステージIIIの原発腫瘍とステージIVの肝転移巣におけるこれら2つのmiRNAの発現レベルを調べた。具体的にはLCM法によってステージIII原発腫瘍並びにステージIV肝転移巣から癌細胞を採取し、qPCR実験をして、miR-106bとmiR-30bの発現レベルを調べた。 2. 細胞レベルでmiR-106b及びmiR-30bによる細胞遊走と浸潤の影響をバリデーションした。昨年と同じようにmiR-106b低発現レベルを示すSW480にmiR-106b mimicを、miR-30b低発現レベルを示すLoVoにmiR-30b mimicを導入した。これらの細胞を使用して創傷治癒アッセイと浸潤アッセイを実行した。 3. miR-106b及びmiR-30bが、がんの遊走と浸潤に影響のメカニズムを解明するため、RNA-シーケンス実験を実施した。具体的にはmiR-106b低発現レベルSW480にmiR-106b mimicを、miR-30b低発現レベルLoVoにmiR-30b mimicを導入し、これらの細胞サンプルのRNAを用いてRNA-シーケンスをして、miR-106b 及び miR-30bにより異常発現した遺伝子を調べた。 4. miR-106b安定的な過剰発現細胞株を作成した。レンチウイルスを用いて、miR-106b安定的な過剰発現細胞株を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初研究計画書のうち、令和4年度は細胞実験でmiR-106b mimic及びmiR-30b mimicによる細胞遊走と細胞浸潤を促進をバリデーションした。miR-106b及びmiR-30bが大腸がん肝転移の影響のメカニズムを解明するため、miR-106b mimic及びmiR-30b mimic 導入した細胞のRNAサンプルをNGS解析した。
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今後の研究の推進方策 |
1.NGSデータを解析してmiR-106b及びmiR-30bが大腸がん肝転移の影響のメカニズムを調べるために、細胞実験でのバリデーションを進める。 2.全てのデータをまとめて論文を準備する。
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次年度使用額が生じた理由 |
試薬をキャンペーン中に購入したため、少し節約できた。この科研費を論文発表費に使う。
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