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2023 年度 実績報告書

膵島移植における免疫隔離膜を応用した皮下移植の検討

研究課題

研究課題/領域番号 21K08794
研究機関福井大学

研究代表者

村上 真  福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (00334821)

研究分担者 森川 充洋  福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (20569131)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード膵島移植 / 皮下移植 / 腹腔内移植 / バイオ人工膵島
研究実績の概要

免疫隔離を有したバイオ人工膵の形状と移植部位との関係を研究した。
バイオ人工膵は、ブロック状、シート状、ビーズ状の3タイプの形状を作成し、移植部位は糖尿病ラットの腹腔内と皮下とした。移植部位における血管増生のための前処置は行わなかった。移植効果の評価をレシピエントの体重と飲水量の変化で行った。
In vitroの実験では、どのタイプも培養保存により、膵島の個数は7割程度に減少したが、インスリン基礎分泌量は1か月間保たれた。
In vivoの実験では、腹腔内移植で体重の増加率は、ビーズ (17.9±5.5%)、シート (15.5±9.4%) 、ブロック (9.4±1.5%)の順に良好であった。飲水量の減少率はビーズ (36.8±28.8%) 、ブロック (36.0±9.9%) 、シート (19.4±11.1%)の順に良好であった。皮下移植では、体重の増加率は、ブロック (11.8±3.2%) 、シート (11.4±8.1%) 、ビーズ (8.3±2.4%)の順に良好であった。飲水量の減少率は、ブロック (38.0±7.8%) 、シート(30.6±18.7%) 、ビーズ (15.2±7.8%)の順に良好であった。皮下移植ではビーズタイプが他のタイプよりも糖尿病の移植効果が低かった。腹腔内移植ではビーズタイプが他のタイプよりも糖尿病の移植効果が高かった。ブロックタイプは、腹腔内移植と同等の移植効果が得られ、バイオ人工膵の破損が少なく摘出も容易であった。今回の3タイプのバイオ人工膵において、移植と同時に封入される空気の量が最も多くなるのはブロックタイプであり、良好な移植効果が得られたと思われる。今後、空気をより多く含有できるバイオ人工膵の開発により、移植直後の膵島の低酸素を防げ、より高い移植効果が得られると考えられる。

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公開日: 2024-12-25  

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