• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

dMMR/MSI-H大腸癌における希少サブフラクションの同定と個別的免疫療法

研究課題

研究課題/領域番号 21K08802
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

坂本 渉  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (40622337)

研究分担者 岡山 洋和  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (20583397)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード大腸癌 / dMMR / MSI-H
研究実績の概要

ミスマッチ修復欠損・マイクロサテライト不安定性(dMMR/MSI-H)を示す大腸癌は、全大腸癌のうち15%程度であり、転移再発例においては4-5%と低頻度であるが、免疫活性化と免疫逃避、免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の適応など、日常臨床において最も確立したサブタイプといえる。しかしdMMR/MSI-Hは、部分的な重複と相反する特徴が混在し極めて広汎なスペクトラムを内包しており、この不均一性は既知のゲノム、エピゲノム、トランスクリプトーム、免疫学的因子などによって容易に説明することはできない。

本研究の目的は、dMMR/MSI-H大腸癌を、個別化治療が可能な複数の希少サブフラクションの集合として再認識することである。

dMMR/MSI-H大腸癌の不均一性は、単一の因子により説明することはできない。網羅的・多層的視点が必須であり、本研究では、大規模かつ複数のdMMR/MSI-H大腸癌マルチオミクスコホートを用いて、網羅的プラットフォーム(マイクロアレイ、RNA-seq、コピー数解析、ゲノムseq)、非網羅的プラットフォーム(免疫組織学的検討、in vitro実験系、免疫学的実験系)を統合し、遺伝子だけでなく免疫・間質のプロファイルを活用しながら検討を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

複数の仮説に基づく検討が必要でありデータ解析が複雑であること、dMMR/MSI-H大腸癌の絶対数が少ないこと、などが研究のlimitationとなっており予備的段階にある。

今後の研究の推進方策

大腸癌症例の追加によりdMMR/MSI-H症例数を底上げし臨床的な検討を進めていく。データ解析の継続とともにin vitroの解析に着手する。

次年度使用額が生じた理由

当研究室で蓄積していたデータ解析が主体であったこと、当研究室ですでに確立した実験系が本研究の予備実験に流用可能であったことから、結果として新規の支出が抑えられた。次年度使用額は、消耗品費に充当する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] dMMR/MSI大腸癌におけるSTING高発現はCD8陽性T細胞の高浸潤に寄与する2022

    • 著者名/発表者名
      大竹廉正, 中嶋正太郎, 金田晃尚, 岡山洋和, 小野澤寿志, 藤田正太郎, 坂本渉, 齋藤元伸, 門馬智之, 三村耕作, 河野浩二.
    • 学会等名
      第60回日本癌治療学会学術集会
  • [学会発表] 大腸癌における免疫チェックポイントリガンドの発現状況について2022

    • 著者名/発表者名
      東倉賢治郎, 三村耕作, 中嶋正太郎, 伊藤美郷, 小野澤寿志, 岡山洋和, 藤田正太郎, 坂本渉, 齋藤元伸, 門馬智之, 河野浩二.
    • 学会等名
      第60回日本癌治療学会学術集会
  • [学会発表] 大腸がんにおける腸内細菌叢と腫瘍浸潤免疫細胞の関連2022

    • 著者名/発表者名
      菊池智宏, 三村耕作, 松石彬, 鈴木博也, 丸山裕也, 佐久間芽衣, 圓谷秀哲, 深井智司, 金田晃尚, 氏家大輔, 千田峻, 楡井東, 多田武志, 花山寛之, 小野澤寿志, 岡山洋和, 坂本渉, 佐瀬善一郎, 門馬智之, 河野浩二.
    • 学会等名
      第35回日本バイオセラピィ学会学術集会総会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi