研究課題/領域番号 |
21K08804
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
早田 啓治 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (90637654)
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研究分担者 |
尾島 敏康 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60448785)
中村 公紀 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (80364090)
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20191190)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | IL-17 / がん幹細胞ニッチ / がん関連線維芽細胞 / がん微小環境 |
研究実績の概要 |
本研究ではがん微小環境におけるIL-17ががん幹細胞ニッチ構築に及ぼす影響について新規に解明し、難治性消化器がんにおいてIL-17とがん幹細胞ニッチ(新生血管、がん関連線維芽細胞)を標的とした新しい分子標的療法の開発を目的とする。本研究を遂行することで、がん微小環境において慢性炎症を惹起するIL-17とがん幹細胞ニッチの一つであるがん関連線維芽細胞(CAFs: cancer associated fibroblasts)との関連性が明らかとなる。さらにIL-17制御を血管新生阻害剤、がん関連線維芽細胞阻害剤のシナジー効果によるがん幹細胞ニッチの破壊による新規分子標的療法を確立できれば、これまで難治性消化器がんであったスキルス胃がん、膵がんの対しての治療戦略が革新的に進歩するものと考える。 本年度はがん微小環境における慢性炎症IL-17とCAFsの関係をマウスモデルで検証した。 IL-17発現アデノウイルスベクター(Ad-IL-17)、IL-17siRNA発現アデノウイルスベクター(Ad-IL-17 siRNA)を使用して腫瘍局所のIL-17発現をコントロールする。 1.腫瘍局所におけるIL-17強制発現もしくはIL-17発現抑制によるCAFs発現の検討 マウス大腸癌細胞株MC38、CT26 5×105細胞をC57BL/6マウス、BALB/cマウスに皮下投与し、皮下腫瘍モデルを作成する。Day5, 8, 11にAd-IL17 1×109PFU, Ad-IL-17 siRNA 1×109PFU, Ad-SNC 1×109PFU、PBSを腫瘍内投与した、Day14に腫瘍組織を採取し、新鮮凍結切片を作製。FAPによる免疫組織染色し、CAFs発現について検討し、腫瘍局所のIL-17強制発現によるCAFs発現の増強とIL-17発現抑制によるCAFs発現抑制について確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
in vivo実験のため、再現性実験のため時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
現時点での研究結果は仮説通りであるため、予定変更せずに研究を遂行する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定であった研究物品がコロナ関連のため入荷が間に合わず、次年度使用額が生じた。翌年度にこれらの研究物品購入予定である。
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