研究課題/領域番号 |
21K08835
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉田 良太朗 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (00741745)
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研究分担者 |
濱中 洋平 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 准教授 (10463788)
赤松 大二朗 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40420012)
原田 成美 東北大学, 大学病院, 助教 (70547413)
梅津 道久 東北大学, 大学病院, 助教 (00910647)
田島 悠太 東北大学, 大学病院, 助教 (90884908)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 下肢閉塞性動脈硬化症 / メタゲノム解析 / メタボローム解析 / 腸内細菌 |
研究実績の概要 |
下肢閉塞性動脈硬化症(lower extremity atherosclerosis: LEA)は下肢血流減少により活動性の低下を来し、重症例では虚血性壊死を生じて肢切断に至る疾患である。超高齢化社会を背景に罹患数は増加しており、冠動脈疾患や脳動脈疾患等の全身の動脈硬化疾患の合併頻度も高い。そのため医療経済的な側面や生命予後に与える影響から発症予防と進行抑制は重要な介入点であり、病態の解明が望まれている。動脈硬化性疾患の発症は複数の臨床的リスク因子によって疫学的説明がなされているが発生と進行に関わる詳細な機序は不明である。近年、動脈局所における特定の細菌感染やある種の腸内細菌叢パターンが動脈硬化病変の進展に重要な役割を果たす炎症反応と関連している事が示唆された。我々はメタゲノム解析、メタトランスクリプトーム解析、メタボローム解析の手法を用いて動脈硬化組織と血液、糞便の菌種や代謝産物を解析し、動脈硬化病変組織の炎症性サイトカインとの関連を検討する事によって動脈硬化と細菌との関連性を明らかにし、病態の解明と進行抑制に向けた介入の糸口を掴む事を目的として本研究を申請する。 本研究においては動脈硬化症の進展において重要な要因となっている‘炎症反応’に細菌が如何に関与しているかを明らかにする事が根幹となる。現在は下肢閉塞性動脈硬化症患者から本研究に必要なサンプルを収集している段階であるが、収集サンプル数が伸び悩んでおり解析には至っていない。今後精力的にサンプルの収集を進め、まとまったサンプル数が得られ次第、解析を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定よりもサンプルの収集が少なく、解析に至っていないため現状についてはやや遅れていると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
今後も精力的にサンプルの収集を進め、2024年度中には解析を開始していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
サンプル収集が少なく解析を開始できなかったため、予定した金額と実際に使用した金額に差が出た。今後解析が開始されれば予定の予算を使用できる見込みである。
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